互換インクは純正インクよりも値段・コスパ共に優れています。しかしその反面、使用しているうちにトラブルが起こることもしばしば・・・。ここでは互換インクを使用する上で、よくあるトラブル・対処法を解説しています。
互換インクは純正インクと同じように、色鮮やかに印刷ができます。しかし、互換インクを利用するときによく起こりやすいトラブルもあります。代表的な4つのトラブルに対する対処法を詳しく解説していきます。
互換インクの中には、プリンターにセットして最初は良かったけど、だんだん色が出なくなることがあります。互換性インクはMade in Japanだけでなく、海外性のものやノーブランド商品が多く出回っています。互換インクを使う基本として日本製のインクを購入しましょう。
また、互換インクに取り替えるときは、テープを剥がしたときに空気穴があいているかを確認します。空気穴が開いていないとインクの目詰まりの原因につながるため注意しましょう。
ノズル部分にほこりやゴミなどが入ったり、インクが乾燥するとプリンタヘッドが目詰まりを起こす原因につながります。印刷をしているときに全体的に赤や青みがかったり、印刷物がかすれているときは、目づまりしていると考えましょう。
互換インクの目詰まりは洗浄液をプリンタヘッドのインク受け口に少量垂らして解消するのが一般的です。専用の洗浄液は家電量販店などで販売されています。決して自宅にある中性洗剤を使わないようにしてください。
互換インクの中には、大容量タイプでもすぐにインクが減るものがあります。減りが異常に早いインクは品質がよくないタイプかもしれません。
安い値段で購入してもランニングコストが高くつくなら、純正インクの方が最終的にお得になります。プリンターの故障にもつながるので、なるべくインクの持ちに関して口コミ評判の良いメーカーの互換インクを購入しましょう。
互換インクの中には、純正インクに比べて発色が薄いものもあります。多少の薄さはコントラストや輝度の調整で対処可能です。プリンター本体の設定で解決できるので、説明書をチェックしてみましょう。
純正インクに比べるとリーズナブルでお財布にやさしい互換インク。最近は互換インクの性能も上がり、純正インクに引けを取らない発色や鮮明な印刷が可能となりました。しかし、プリンターとの相性は純正インクに一歩及ばず、エラー表示が出やすい傾向があります。
エラーの大半は修理に出さなくても対処可能です。機械に強くなくても、適切な対処の仕方さえわかっていれば大抵の場合は自宅で簡単にエラーを解消できるので、エラー表示が出て右往左往している初心者さんは安心してください。
エラーメッセージは、プリンターのメーカーや起きている問題によって異なります。まずはメーカーごとのエラーメッセージの内容をしっかり把握した上で、どういう対処をとるべきなのか正しく判断できるようにしましょう。
ちなみに、エラーの内容を把握せずに適当にいじると故障につながるおそれがありますのでご注意ください。
互換インクの代表的トラブル(インクの発色や目詰まり)の他に起こりうるトラブルについて解説します。
互換インクをネットで購入する場合、メール便や簡易包装で届きます。そのため、運送されるときの振動でごくまれにインク漏れを起こすことがあるのです。インクが漏れていた場合は速やかに販売会社へ連絡して交換を依頼しましょう。
不良品ではなく、インクが漏れている可能性があると考えましょう。そもそもインクは定量重鎮機で正確に製造されています。中綿の大きさ・密度の違いはあれど、インクの量が少ないというトラブルは考えにくいでしょう。
カートリッジの側面を強く押したり、届いた直後に保護キャップや空気孔シールを外したりするとインクが飛び出すことがあります。また、冬時期は外と室内の気温差でカートリッジ内部の圧力上昇も考えられます。
届いたインクは10分程度室内でしばらく放置してから開封しましょう。空気孔シールを剥がすときは保護キャップの向きを上にして空気孔を抑えないことも大切です。
各メーカーのカートリッジは、運搬中にプリンターを固定する爪が折れないようにパッキンで対策されています。パッキンを外して、向きの確認をしてから装着すれば通常通りプリンターにセットできます。
まれにシールが逆向きに貼られていることもあるため、どうしても装着できない場合は向きを逆にして試してみてください。
ICチップが汚れている、またはカートリッジがしっかり挿入されておらず浮いていると考えられます。汚れは乾いた布やティッシュで傷つけないようにサッと拭き取る程度にします。
カートリッジがうまくはまらない場合は、次のことが考えられます。
また、装着するときに深く差し込みすぎるとICチップのとプリンターの接触部分がズレることがあるので、ランプがしっかり点灯するまで微調整しながら装着しましょう。
購入した互換インクがリサイクルインク(使用済みのカートリッジに補充して使うタイプ)の場合、「インク残量が少ない」「インク切れ」などの表示が出ても、問題なく使用できる可能性があります。
交換前に使っていたインクの最終利用履歴が残っていると考えられるため、プリンターをリセットしてみましょう。プリンターによって、1回でリセットできるタイプと何度も繰り返す必要があるタイプがあります。
インクが出ない場合は、次のことが考えられます。
インクが固まっている場合は、洗浄液で綺麗に溶かして洗浄してからカートリッジをセットします。カートリッジの中のインクの偏りは机の上において平行にすれば自然に元に戻るので、装着前にやってみましょう。
長期間ヘッドクリーニングをしていないときに起こりやすいトラブルです。1ヶ月以上使用していないなら、ヘッドクリーニングとノズルをチェックしてから印刷してみましょう。
ちなみに純正と互換インクを合わせて使用すると線が出やすいので要注意。互換インクを使用する場合は、ほかのインクと混ぜずに使用することをおすすめします。
ノズル部分にゴミや汚れが付着したり、乾燥したインクが詰まったりすることでインクが出なくなるトラブルです。軽く振ると固まったインクが出てくるケースがあります。
互換インクが目詰まりをしていると、印刷物にこんな症状がでます。
上記の症状が起き、ノズルチェックをした際に異常が出れば目詰まりが起きている可能性大。ノズルチェックをしても問題がない場合はプリンターの設定に問題がある可能性が高いです。
目詰まりは純正カートリッジでも起こるため、一概に互換インクカートリッジのせいとは言い切れません。
上記のインクを選ぶと、目詰まりのリスクを極力抑えられます。互換インクを使用するのであれば購入するメーカーを統一しまししょう。インクの成分や粒子の大きさはメーカーによって異なるので、複数種類のインクを混ぜると目詰まりが起こりやすくなります。
修理に出す前に、次の方法を試してみてください。
放電する際はカートリッジを抜いておくのを忘れずに。また、電源ボタンをオフにするだけでなく、コンセントを抜いて放電させましょう。
ヘッドクリーニングはインクを大量に消費してしまうため多くても3回までにとどめるのが賢い選択です。
互換インクとプリンターのトラブルが起こらないようにするには、日々のメンテナンスが重要です。誰でも手軽にできるので、毎日プリンターを使う人も使用頻度が低い人も、次の7つのメンテナンスを定期的に行いましょう。
実は印刷をしなくても、プリンターの電源を入れたり切ったりするだけで目詰まり防止につながるのです。プリンターの電源を入れるとヘッドクリーニングが行われ、インクを出す部分が綺麗になります。あまりプリンターを使用していない人は、1か月に1回で良いので電源を入れてみましょう。
注意したいのは、インク部分が移動して元の位置に戻ったことを確認してからプリンターの電源を切ること。インクカートリッジが左右に移動している際に電源を切ってしまうと、中途半端な位置で止まったインクカートリッジが乾燥して目詰まりが起こりやすくなります。
印刷物に線が入ったり、色合いがおかしいと感じたりしたときは、ノズルチェックとヘッドクリーニングを行いましょう。プリンター本体の機能を確認すると「設定」「お手入れ」「ユーティリティ」「メンテナンス」などのコマンドにあります。
順番はノズルチェックを行ってからヘッドクリーニングです。ノズルチェックで各色のインクがしっかり出ているかをチェックして、色がおかしい&出ていない箇所がある場合はヘッドクリーニングを行います。月に1回ノズルチェックとヘッドクリーニングをするように意識すると目詰まりしにくくなりますよ。
プリンターヘッドが外れるタイプのプリンターは取り外して洗ってみるのもひとつの手。ただし、本体が壊れてしまう可能性もあるため、どうしても直らない、メーカー保証が利かないという場合の対策と考えておいたほうが良いでしょう。
ノズル部分の目詰まりがひどかったり、ホコリが固まったりしていた場合、綿棒やティッシュをぬるま湯に浸してヘッドに押し当てると解消できる可能性があります。サビ・カビができるとプリンターが故障してしまうため、洗浄したカートリッジを再びセットするときはしっかり乾かしましょう。
プリンターメーカーによっては、専用の洗浄カートリッジを販売しているところもあります。洗浄カートリッジは自分で洗うよりも効率的に洗浄できる点やプリンター本体が故障しにくい点がオススメ。インクタンクを外して、洗浄カートリッジを取り付けたあとにヘッドクリーニングをする流れです。乾かす手間もなく終了後すぐにプリンターを使用できます。
頑固な目詰まりはクリーニング後に2時間ぐらい放置してから洗浄カートリッジで再びヘッドクリーニングをすると◎。洗浄カートリッジはなくなるまでつかえるので、保護キャップをなくさないようにしましょう。
インクを動かすフィルム状の横長い部品のことを、エンコーダーストリップと言います。インクカートリッジだけでなく、フィルムにゴミが付着するとエラーが発生するので、エンコーダーストリップのメンテナンスも忘れずにしておきましょう。
エンコーダーストリップは、プリンター本体の電源を切ってインクカートリッジが収納された状態にした後、水を含ませた布で拭きます。毛羽立つタイプの布だと余計に汚れるので要注意。
拭き終わった後は乾拭きも忘れずに行いましょう。エンコーダーストリップは硬いため指を切らないように注意が必要です。また傷をつけると故障するため、慎重にメンテナンスしましょう。
ローラーが汚れていると印刷物がかすれることがあります。ローラーが取り外せるタイプのプリンターなら、綿棒や濡らした布で軽く拭いたあとにしっかり乾かします。プリンターの機種によっては「ローラークリーニング」という機能で簡単にクリーニングできるので、説明書を確認してみましょう。
本体内部はとてもデリケートな場所なので不用意に触るのは避けたいところ。しかし、カートリッジが動く突起部分が汚れている場合はメンテナンスが必要です。
必ず電源を切ったうえで、ほかのパーツに触れないよう気を付けつつ、乾いた綿棒でさっと拭き取りましょう。機種によっては「インク拭き取りクリーニング」という項目があるので試してみてください。